結婚式でのお食事は、普段慣れないテーブルマナーを意識しなければいけません。

フォーマルな場であるからこそ、恥ずかしい思いをしないようにマナーはしっかり身に着けておきたいですよね!
今回は、結婚式の基本的なテーブルマナーの完全版を解説していきます。
この記事を見ればマナーはバッチリ!というところまで、徹底的に解説していきますのでぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
披露宴では定番の洋食マナーから、稀に提供される和食や中華のテーブルマナーまでしっかりまとめていきます!
目次
洋食の基本マナー完全版
まずは披露宴の定番である、洋食の基本マナーです。
着席・ナプキン・乾杯・カトラリー・飲み物・料理と、カテゴリーに分けて詳しく説明していきます!
着席の基本マナー
結婚式では、着席からテーブルマナーが始まります!
基本的には席次表が渡されるのでしっかり確認して間違いのないように自分の席に座りましょう。

大体目の前に席札が置いてあるのでしっかりチェックしてくださいね!
洋食の場合、丸テーブルが基本で、場合によっては横長テーブルが用意されています。
着席する際は、右側が上座になることがほとんどなので、左側から入り椅子に座るようにしましょう。

隣の人とぶつからず、スマートに着席ができます。
立ち上がる際も左側から行うのがポイントです。
体とテーブルの間には握りこぶし2つ分が入るくらいの距離をあけ、椅子に深く腰掛けましょう。
ウェイターが椅子を押すサポートをしてくれる際は、テーブルにお腹がつくくらいの位置に立って椅子が膝裏に触れたタイミングで腰を下ろします。
背もたれには背中をつけずに背筋を伸ばして座るのが基本姿勢です。
バッグは背中と背もたれの間に置くのがマナー。
肘掛けがあるタイプの椅子であれば、横に置いても問題ありません。
椅子に置けないくらい大きなバッグの場合はテーブルの下に置きましょう。

このときウェイターの邪魔にならないようにだけ気を付けてください。
ナプキンの基本マナー
テーブルにはナプキンが置かれています。
ナプキンは口元や汚れた指を拭くためのものですが、広げるタイミングや畳み方、席を外す際の置き方などにマナーがあるのでチェックしておきましょう!
ナプキンを広げるタイミングは、乾杯後席についてからが基本的なマナーだとされています。
着席後すぐに広げてもマナー違反というわけではありませんが、本来は主賓がナプキンを広げるまで待つのが正式です。
広げたナプキンは2つに折り、折り目をお腹側にしてお腹に乗せるのがマナーです。
三角に折ったり広げて置いてもマナー違反にはなりません。

映画やアニメのように首元にかけるのは実はマナー違反です!
せっかくナプキンが用意されているので、常時膝に乗せたままにするのではなく使いこなせるように意識すると上品です。
ドレッシングやソースがかかったお料理を頂いた後などは、ナプキンで軽く口元を押さえましょう。
拭き方は、折りたたんだ内側で拭き、汚れた面が見えないようにします。
また、ナプキンが用意されているのにも関わらず、自分のハンカチやティッシュを使うのはよくありません。

「こんなナプキンは使えない」という意味に取られてしまう可能性があります。
使わない場合でも、ハンカチやティッシュはテーブルの上に置かないようにしましょう。
食事中はできるだけ席を立たない方が上品だとされていますが、結婚式の場合写真撮影やお手洗いで席を離れる機会も多くなります。
離席する場合は、ナプキンを椅子の上か背もたれにかけましょう。
汚れた部分は中に折り込んで周りに見えないようにすると上品です。
食事が終わったあとナプキンを綺麗に畳んで帰りたくなる気持ちも分かりますが、これは「料理やサービスが不満でした」というサインになってしまいます。
ナプキンは畳まずふんわりと無造作に置くのが基本マナー。
くしゃくしゃになりすぎると少し下品になってしまうので、角と角をあえてずらしながらふんわりとラフな形になるようにするといいでしょう。

「畳むのを忘れるくらい美味しい料理でした」というサインになります。
飲み物(乾杯)の基本マナー
乾杯はなんとなくで済ませている方も多いかと思いますが、基本的なマナーをチェックしておくとスマートです。
披露宴での乾杯は、乾杯酒としてシャンパンなどが用意されることがほとんどです。
飲めない方もいるかもしませんが、乾杯では必ずドリンクを注いでもらいましょう。

飲まなくても口をつける程度で問題ありません。
お酒が注がれる際はグラスを持ち上げないのがマナー。
ウェイターがいない場合で自分たちでドリンクを注がなければいけない際は、司会者から案内があってから注ぐようにしましょう。
グラスは、柄を親指・人差し指・中指で持ち、薬指を添えながら固定するのが基本です。
手の温度でドリンクがぬるくならないように、下の方を持つといいでしょう。
また、グラスを持つ際はもう一方の片手をグラスの下に添えた方が上品に見えると思う方が多いかもしれませんが、欧米ではマナー違反に当たる持ち方です。

「グラスの底に穴があいていないか疑っている!」という行為になってしまうのだそう!
グラスは片手で持つのが基本だということを覚えておきましょう。
乾杯というと、グラスとグラスを合わせるイメージがあるかもしれませんが、基本的にグラスは合わせません。
胸くらいの高さに軽く持ち上げ、同じテーブルの人たちとアイコンタクトをしながら「乾杯」と言いましょう。
飲み物を飲み干すのはNG。
乾杯酒は一口飲んでからテーブルの上にグラスを置き拍手をしましょう。
乾杯酒だけではなくグラスに注がれた飲み物を飲み干すのはマナー違反です。
あくまで上品に少しずつ嗜みましょう。
カトラリーの基本マナー
ナプキンが飾られていたお皿の両側に、フォークやナイフなどのカトラリーが並べられています。
たくさん並べられているのでどう使えばいいか混乱してしまうかもしれませんが、簡単なマナーなのでしっかり覚えておきましょう。
カトラリーは出てくる料理の度に新しいものを使用するのが基本で、外側から使っていくのがマナーです。
難しく考えずに、「外側から使っていく」ことを意識しておきましょう。
皿の向こう側にある小さなからとリーはデザート用になります。
もし間違えて別の物を使ってしまった場合でも、ウェイターが新しいものを用意してくれるので問題ありません。
右手にナイフ、左手にフォークを持ちます。
ナイフやフォークは付け根部分に人差し指を添えるように、スプーンは鉛筆持ちをすると美しいです。
食事の途中で手と口を休める際は、お皿の上にナイフとフォークを「ハ」の字になるように置きましょう。
このとき、ナイフの刃は自分側に、フォークは下向きにするのがマナーです。

カトラリーをハの字に置くことは、「まだ食事中」というサインになります。
食事を終えた際は、ナイフとフォークを綺麗にそろえて、お皿の右斜め下に置きましょう。
時計の4時の方向に揃えて置くことを意識すると綺麗です。
このとき、手前にフォーク、奥にナイフをおきましょう。

これは「食事を終えました」というサインになり、ウェイターが皿を下げてくれます。
万が一カトラリーを落としてしまった場合は、自分で拾おうとしないように。
落ち着いて、周りの人に一言お詫びをしてから、スタッフに声をかけて新しいものを用意してもらいましょう。
ナプキンを落としてしまったときも同様です。
料理の基本マナー
料理を食べる際もマナーに気を付けましょう。
意識しすぎて緊張しないよう、軽めに押さえておくだけでもOKです。

やはり一番大切なのは食事を楽しむこと!
ここを忘れないように最低限のマナーは守れるようにしましょう!
料理は、テーブル全員分に運ばれてから口をつけるようにします。
食べるペースは周りに合わせるのがポイント。早すぎず、遅すぎずを心がけましょう。
オードブルは華やかな盛り合わせのものが多いです。
この盛り合わせを一度に崩してしまわないよう、ナイフを使いながら左側から丁寧に一口大にカットしながら食べていきましょう。
ソースがある場合は、ナイフにすくって食材に塗って食べます。

フランス料理はソースが重要な役割を果たすものなので、できればつけて味わいましょう。
スープを飲む際、「ズズズ…」と音を立てて飲むのはマナー違反。
息を吹きかけて冷ますのもNGです。
スプーンを使って食べますが、口に当てて吸うのではなく口に入れて上品に流し込むように飲みましょう。
皿に顔を近づけるのではなく、背筋を伸ばしていただきます。
少なくなってきたら、皿の手前を持ち上げ奥に傾けながらスープをすくいましょう。
ブイヨンカップなど取っ手が付いているタイプの皿の場合は、スプーンを使わず持ち上げて直接飲んでも問題ありません。
飲み終わったらスプーンの背を上にしてお皿の中央に置き、ウェイターが下げてくれるのを待ちましょう。
フランス料理はバケットやバターロールなどが左側のお皿に用意されます。
そのままかぶりつくのはNG。両手を使って一口大にちぎり、バターナイフでバターをパンにのせていただきましょう。
パンは早めに出されることが多いですが、食べるタイミングはオードブルと一緒に食べるでもメイン料理まで待つでも構いません。
基本的には料理と一緒に食べるのがマナーです。

パンはメイン料理を食べ終わったタイミングで下げられてしまうのでそれまでに食べるようにしましょう。
料理のソースをつけて食べるのも問題ありませんが、格式の高い結婚式では避けるのがベターです。
骨がない魚の場合は、左手にフォーク・右手にフィッシュスプーンを持って頂きます。
フィッシュスプーンで魚を押さえながらフォークで一口大にカットしてから、フォークの背に魚を乗せ、最後にスプーンでソースをかけて食べましょう。
骨付き魚の場合は、左手にフォーク・右手にナイフを持って頂きます。
フォークで頭を押さえながらナイフを中骨に沿って入れ骨を外し、外した骨は手前に置いて左側からカットして食べましょう。

このとき、裏返さないように要注意です。
メイン料理の前にお口直しとしてソルベが用意されます。
小さな器ですが、片手を添えて上品に頂きましょう。
食べ終えたらスプーンは受け皿に置きます。

シルバー食器が使われている場合は音が出ないように丁寧に扱うよう意識しましょう。
オードブルと同じように、ナイフで一口サイズにカットしながら食べるのが基本マナーです。
最初にすべてカットしてから食べる方が楽ですがマナー違反になります。

肉汁が出て乾いて味が落ちる、冷めてしまうというデメリットも!
付け合わせもバランスよく食べるようにすると見た目も美しくいただけます。
グリンピースなど丸くてコロコロ転がってしまうものは、フォークの背で軽く潰してから頂くと上手に食べられます。
ケーキなど少し高さのあるデザートは一度倒してから頂いてもOK。
デザートはフォークとナイフを使って食べても問題ありません。
また、デザートと一緒にコーヒーや紅茶が用意されます。
コーヒーは受け皿を持たずに頂くのが基本マナーですが、紅茶は持っても問題ありません。
砂糖を入れる際は、手でつまんで直接入れようとするとコーヒーや紅茶が飛び散ってしまうのでNG。
一旦スプーンに乗せてから静かに沈めるように入れましょう。

一緒に小菓子が付いてきた場合は手でつまんで食べてOKです。
イギリス式はフォークの背に食材を食べるのがマナーとされています。
しかし、フランス式であればマナー違反にはならないので、無理にそうしようとする必要はありません。
食べやすければそうした方がいいですが、食べにくくなるならやらない方がベターです。
ちなみに、イギリス式の場合はカトラリーが上を向いていて、フランス式の場合はカトラリーが下を向いています。この向きで判断しましょう。
和食の基本マナー完全版
披露宴では一般的にフランス料理が提供されることが多いですが、和装の場合は和食が用意されることがあります。
結婚式で和食が提供される機会は少ないため、慣れていない方も多いでしょう。
和食には、箸や食器の使い方、立ち居振る舞い方など、押さえておきたいポイントがたくさんあります。
いざというときにスマートかつ上品に和食を頂けるよう、マナーをしっかり覚えておきましょう。
和食の食事テーブルマナーに関しては、次の記事にて詳しく説明していますのでぜひご参考ください。
中華の基本マナー完全版
結婚式で中華が振る舞われる機会はあまりありませんが、覚えておいて損はありません!
必要事項だけ軽くまとめておきますので、ぜひ頭の隅に入れておいてくださいね。
洋食や和食と同じように、中華料理にもコースがあります。
前菜、スープ、主菜、主食、点心、中国茶の順で進んでいくのでマナーに気を付けながら食べていきましょう。
- 前菜:料理の盛り付けが崩れないように食べる
- スープ:すする音を立てずに一口で飲める量だけすくって飲む
- 主菜:味の薄いものから味わうようにする
- 主食:大皿で提供された場合は自身が食べる分だけ取り分けて食べる
- 点心:デザート感覚で味わう
- 中国茶:おかわりが欲しいときは急須の蓋を半分にずらすかひっくり返しておく
中華料理は、皿を持ち上げてかぶりつくのはマナー違反です。
基本的には、皿や器を持ち上げずに箸やレンゲを使って口に食材を運びます。
スープの場合も同様で、レンゲだけで頂きましょう。
中華料理は大皿で提供されることも多いです。
その場合は自分の分だけ取り分けて食べていきますが、取り皿はどんどん替えて問題ありません。
円卓テーブルではドアから遠い席が上座になります。
大皿で料理が提供された場合、目上の人から順番に料理を取っていくのが基本マナー。

一度目に料理を取り分ける方は周りに配慮して取りすぎないように。
量が少なくなってきて再度食べたいときは、食べたいものと好きなものを自由に取り分けましょう。
円卓テーブルの回し台を使う際、酒瓶やスープなど倒れやすいものやこぼれやすいものを置くことを避けてください。
また、他の方が料理を取り分けているときに回し台を動かさないように!
回すタイミングには特に意識をして、他の人の確認を忘れないようにしましょう。
結婚式での食事マナーのQ&A
結婚式の食事マナーについて気になるポイントをQ&A式でまとめました。
スピーチや余興など他の方がお話をしているタイミングでも食事を続けることはマナー違反にはなりません。
とはいうものの、できれば手を止めてスピーチや余興に集中することを心がけた方がいいです。
スピーチや余興をした方へ拍手をすることも忘れないでくださいね。

大切なのは、場の雰囲気を壊さないことです。
テーブルにお箸が用意されていない場合でも、スタッフの方にお願いしてみるといいでしょう。
基本的には用意されているナイフやフォークを使う方がいいですが、「マナーを気にしすぎて食事が楽しめない」という場合はお箸を使った方がいいです。

一番大切なのは食事を楽しむことですからね!
結婚式では事前にアレルギーや苦手なものを聞かれるので大丈夫かと思いますが、どうしても食べられない・食べきれないときは無理をしなくても大丈夫です。
スタッフに声をかけて皿を下げてもらうか、カトラリーを4時の方向に置いて食事終了のサインを出しましょう。
まとめ
結婚式でのテーブルマナーには細かいポイントがたくさんありますが、社会人として覚えておいて損はないです!
もし難しければ、ナプキンやカトラリーのマナーだけでも押さえておけば基本は困らないので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
一緒に結婚式に参列するお友達などにもぜひ共有してみてください♪
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