結婚式を欠席したゲストからご祝儀やプレゼントを頂いたとき、結婚のお祝いとして品物を頂いたとき、内祝いとして何かお返しをした方がいいのか検討されている方も多いのでは?
一般的には、結婚祝いとしてお祝いを頂いた場合、お返し(内祝い)を贈るのがマナーです。
- 内祝いとして選ぶ品物は何がいい?
- お返しなしでもいい?
- 内祝いの金額相場は?
- 渡し方やマナーに決まりはある?
- 欠席したゲストからのお祝いのお返しの相場やマナーは?
など、内祝いに関する疑問を解説していきます!
目次
お返し(内祝い)とは?本来の意味を解説
結婚式を欠席したゲストから頂いたお祝いや、結婚のお祝いを贈ってくれた方へのお返しを“内祝い”と言います。
現代では、お返し=内祝いというイメージが根強いですが、実は内祝いはお返しという意味とは違い、本来は“お祝いごとの記念として幸せや喜びのおすそ分けをするための贈り物”という意味合いがあります。
当初は結婚の記念として、親族や近所の方など、日頃からお世話になっている方に幸せや喜びのおすそ分けとして贈り物をしていたそうで、それが本来の“内祝い”です。
その意味合いがだんだんと変わっていき、結婚のお祝いを頂いたときに“もらいっぱなしではよくないから何かお返しをするべきだ”という理由から、内祝いはお返しの意味合いが強くなっていきました。

最近では専ら、内祝い=お返しというイメージが強いですよね。
結婚祝いのお返し・内祝いマナー完全版
結婚のお祝いとしてご祝儀や品物を頂いた場合、贈る時期や金額相場など、チェックしておくべき項目がいくつかあります。

せっかく頂いたお祝いですので、失礼がないようマナーをしっかり確認しておきましょう!
お返しを贈る時期・タイミングは?
お祝いを頂いたらまず、内祝いを贈る前にお礼の言葉を電話やメールでお伝えしましょう!
配送で受け取った場合、できるだけ早めに感謝の気持ちを伝えることで送り主も無事にお祝いが届いたことを安心してくれます。

相手がお忙しい方であればメールでお伝えしても構いませんが、できれば電話で直接伝える方が丁寧です*
お返しを贈る時期に関しては、頂いてから1ヶ月以内に送るのがマナー。
欠席を事前に伝えられて結婚式前に結婚祝いを頂いた場合も、内祝いは1ヶ月以内に送るようにしましょう。
お返しの金額相場
内祝いの予算は、頂いたお祝いの1/3~半額程度をお返しするのが相場です。
頂いた物の半額程度でお返しすることを“半返し”といい、一般的なお返しの考え方として知られています。
頂いたお祝いより安物の場合は相手に「喜んでもらえなかったのでは?」と不安にさせてしまうケースがあり、反対に明らかに高価すぎるものをお返しすると相手を恐縮させてしまうこともあるため、マナーに配慮しながら品物を選びましょう。
内祝いの品物は何がいい?選び方のポイント
ご祝儀やお祝いの内祝いとして、現金ではなく品物でお返ししようと検討している方も多いはず。
品物を選ぶ際にもいくつかのポイントがあるので確認しておきましょう!
相手との関係性・地域によって選び方が異なるので注意
一口に結婚祝いと言っても、相手によって金額や品物が異なります。
特に関係性によって金額は大幅に異なるので、そういった点を踏まえた上で品物を選びましょう。
また、地域や家庭柄によって内祝いの考え方や相場も変わってきます。
相手が親族などの場合、内祝いをどうするべきか両家の両親に確認してみるのが安心でしょう。
親族への内祝いの選び方
親族から高額のご祝儀や品物を頂いた場合は、半返しをすると返って相手に気を遣わせてしまうことがあります。
そのため、半返しではなく1/3程度の金額の品物を選びましょう。
お渡しする際に電話やお礼状などで感謝の気持ちを伝えることができれば、丁寧で誠実な気持ちが伝わります。

また、親族ですので、新婚旅行のお土産を持参して直接挨拶に伺うなどして感謝の気持ちを伝えることも大切です*
上司や目上の方への内祝いの選び方
会社の上司など目上の人からお祝いをいただいた場合、実は半返しはマナー違反になります。
目上の方は立てることが前提なので、1/3程度の値段で品物を選びましょう。
品物を選ぶときのポイントは、靴や靴下、スリッパなど“踏みつけるもの”はNG。また、金券なども失礼に当たるので要注意です!
友達や同僚への内祝いの選び方
友達や同僚からは、さまざまな形でご祝儀などのお祝いをいただくことが多いでしょう。
特に連名でもらう機会や少額の品物を頂く機会などもあると思うので状況によって選び方を考えていくのがポイントです。
友人であれば基本的に半返しで品物を用意するのがマナー。
親しい間柄であればカジュアルなものでも構いませんが、相手が礼儀を気にするタイプであればしっかり相場やマナーを守って品物を選びましょう!
会社の同僚など連名でご祝儀やお祝いを頂いた場合、頂いた金額を人数で割りその金額の半分程度の品物をそれぞれ個別に贈るのがマナーです。

私の夫も職場から連名でお祝いを頂きましたが、人数で割った金額の半返しとしてお菓子を贈りました。
少額である場合、半返しだと見合う品物がないケースもあるため、必ずお返しが必要というわけではありません。
お礼状や電話などでお礼の気持ちを伝えたり、新婚旅行のお土産を渡したり、後日食事を一緒にしたりなどがおすすめ。

相手が気を遣わないようなお返しを考えると良いですよ。
お祝いを品物で頂いた場合の内祝いの金額相場は?
ご祝儀ではなく品物でプレゼントを頂いた場合は、品物の金額を調べてから内祝いを選びましょう。
プレゼントの金額を調べることは失礼だと思うかもしれませんが、およその目安や相場を調べるだけであれば問題はありません!
全く同じ品物の金額を調べるのではなく、あくまで同じような種類の金額相場を確認しておくといいでしょう。

ネットで検索すればだいたいの相場は確認できますよ!
金額を把握できたら、1/3~半額程度の品物を内祝いとして選びましょう。
結婚式を欠席した方へのお返し・内祝いのマナー
上記では一般的な内祝いのマナーを説明していきましたが、次からは結婚式を欠席したゲストからのお祝いのお返しについてのマナーをまとめていきます。
基本的には一般的な内祝いのマナーと同じで1/3~半額程度の内祝いを用意するのがマナー。
ただし、欠席連絡のタイミングによって対応が少々変わってくるので確認しておきましょう!
招待状で欠席返信・結婚式1ヶ月前までに欠席連絡があった方
結婚式までまだ余裕がある時期で、食事や引き出物のキャンセルが可能です。
そのため、通常通り頂いた金額の1/3~半額程度の内祝いを用意しましょう!

ご祝儀の相場である30,000円をご祝儀で頂いた場合は、関係性によって10,000~15,000円程度の品物を贈ると良いです*
結婚式直前・当日に欠席連絡があった方
結婚式ギリギリのタイミングで欠席連絡があった場合でも、基本的には1/3~半額程度の内祝いを贈るのがマナーです。
ただし、ギリギリだと料理や引き出物などキャンセルできないケースも。
その際は、既に用意していた引き出物をお返しとして贈ってもいいでしょう。
一般的に引き出物の金額相場はご祝儀の2割ほどですが、直前や当日での連絡の場合は通常の内祝いの相場より低くなっても問題ありません。
ご祝儀・お祝いのお返しは何がいい?内祝いの選び方と注意点
せっかくの内祝いですから、相手に喜んでもらえるようなものを選びたいですよね。
選び方のポイントと注意点をまとめていきますので参考にしながら素敵なお返しを選んでみてください!
金券はNG!品物を選ぼう
基本的にお祝いに金券や現金でお返しをすることは、マナーとしてはあまりいいものではないとされています。
実用的でもある商品券を贈るのも相手に喜んでもらいやすいですが、お金に近い金券をお返しするのは失礼に当たることですので注意しましょう。
縁起に気を付ける
内祝いはあくまで慶事の贈り物です。
慶事の贈り物は縁起やタブーに気を付けたり、マナーを重視したりする必要があります。
例えば、“お別れ”という意味合いがあるハンカチ、“縁を切る”という言葉を連想させる包丁やナイフ、弔辞として使われやすいお茶などは、一般的に慶事ではNGな品物です。

最近ではこういったマナーを気にするという人は減ってきましたが、特に年配や目上の方に内祝いを贈る際は気を付けた方がいいでしょう。
下記の記事では結婚祝いにNGな品物を紹介していますが、内祝いでも共通していますのでよければ参考にしてみてください。
反対に喜ばれやすい縁起物としては、“八十八で末広がり”とされている「米」や“年輪を重ねる”という意味合いの「バームクーヘン」などがあります。

私も義姉から出産祝いのお返しでお米を頂いて嬉しかった!

姪の写真が印刷された体重米。可愛かったよね。実用的だし!
お礼状を添える
一般的には内祝いにお礼状を添えるのがマナーとされています。
ただし、最近ではお礼状を添える方は減ってきましたね。

私も特にお礼状などは添えずに内祝いを贈りました。

逆に、頂いた内祝いでお礼状が添えられていたってパターンも最近ではあまりないかも。
お礼状がなくて気にするような人もあまりいないため気にしなくても大丈夫だと思いますが、より丁寧な気持ちを伝えたい場合は用意するのが良いでしょう。
特に年配や目上の方には喜ばれます。
親しい間柄であれば簡単なメッセージカードや手紙などを添えるのもいいかもしれませんね。
また、お礼状を作成する場合は、重ね言葉や忌み言葉に気を付けましょう。
熨斗(のし)をかける
慶事の贈り物は熨斗(のし)をかけて贈るのが一般的です。
最近ではネット通販などでもサービスとして無料で熨斗(のし)をかけてくれるところもありますが、自分でかける場合は次のポイントに注意しながらかけましょう。
- 水引は結び切り
- 本数は10本
- 色は紅白or金銀
- 内熨斗にする
- 熨斗の表書きは「寿」か「内祝」
熨斗(のし)の書き方、包み方、書き方などについては下記の記事をご参照ください。
内祝いは手渡しがベター
内祝いは手渡しをすることでより丁寧な気持ちが伝わります。
ただし、相手が遠方に住んでいたり、忙しくて予定が合わなかったりするケースもあるので、その場合は宅配で贈っても問題はありません。
1ヶ月以内に予定が合えば直接が良いですが、1ヶ月以上経ってしまう場合は宅配で贈った方が安パイです。
お返し・内祝いは不要と言われた場合どうすればいい?
相手との間柄によって、「お返しや内祝いはいらないからね!」と伝えられることもあるでしょう。

とはいえ、社交辞令かもしれないしどうしたらいいか悩んでしまうんですよね・・・
この場合、まずは必ずお礼として気持ちを示しましょう。
メールや電話で感謝の気持ちを伝えることはもちろん、お礼状を出したり、新婚旅行のお土産を持参したり、感謝の示し方には方法がたくさんあります。
また、不要の際の伝えられ方によって対応は異なるので下記をチェックしておきましょう!
口頭で軽く言われた場合見極めが難しいのが本音。
素直に受け取りたい気持ちもあるけど、中にはお返しをしないと非常識と思う方もいるかもしれませんね。
こんなときは、内祝いの本来の意味合いを思い出してみましょう。
幸せのおすそ分けとして、1/3~1/4程度の金額の品物を選び気持ちを伝えてみてください。
書面にて丁寧に内祝いが不要だと伝えられた際は、素直に受け取って問題ありません。
わざわざ書面で厚意を示してくれたのにもかかわらず内祝いを用意すると返って失礼に当たります。

こちらも丁寧なお礼状を贈り、感謝の気持ちを伝えるだけで充分です!
今後相手にお祝い事がある場合は、こちらからお祝いを贈り同じように“お返しは不要”だと申し出をすることができればより丁寧な気持ちが伝わるでしょう。
お返しなしはマナー違反?内祝いを贈らなくていいケース4つ
基本的に内祝いは贈った方がいいとされていますが、次の4つに当てはまる場合はお返しなしでも問題ないとされています。
結婚式のお料理や引き出物自体が結婚祝いのお返しになります。
そのため、結婚式に参列してくれた方にはお返しを用意しなくても大丈夫です。
ただし、想定していたよりご祝儀を多めに頂いた場合は、後日改めて内祝いを贈りましょう。
上記でも少し触れましたが、お祝いで頂いたものが少額だった場合、1/3~半額ほどの品物が見つからないことがあるので無理に内祝いを用意する必要はありません!
少額のものに内祝いを贈るのは逆に失礼に当たるとも言われています。
少額のお祝いに対しては丁寧にお礼を伝えることができれば十分感謝の気持ちが伝わるでしょう。

新婚旅行のお土産を渡すなどして感謝の気持ちを伝えるのもいいですよ!
会社によっては福利厚生などでお祝いを頂けることがあり、この場合も内祝いを用意する必要はありません。
ただし、会社によって所属部署に菓子折りを用意するなどの習慣がある場合は、それに従うようにしましょう。
地域や親族、仲間内で「お祝いのお返しはいらない」というルールがあるケースも少なくありません。
あらかじめ確認しておき、従うようにしましょう。
どうしてもお礼の気持ちを伝えたいという場合は、お礼状を出したり、新婚旅行のお土産を渡したり、新居に招いて軽いパーティを開催したりすると喜ばれます*
まとめ
結婚のお祝いとしてご祝儀や品物を頂いた場合や、欠席したゲストからお祝いをいただいた場合は、内祝いを用意するのが基本的なマナーです。
内祝いには細かなマナーや注意点があり面倒に感じてしまうかもしれませんが、今後も相手と良好な関係を築いていくためにもしっかりマナーをチェックしておきましょう。
最近ではこういった堅苦しい礼儀を気にする方が減ってきましたが、知っておいて損はありません!
ぜひ今回まとめた情報を参考にして、素敵な内祝いを用意してくださいね。
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