スピーチや花嫁の手紙をはじめ、招待状や席次表などのペーパーアイテムの文章において、結婚式では「忌み言葉」や「重ね言葉」を使うのは良くないとされています。

忌み言葉や重ね言葉といっても、普段からあまり馴染みがないからどんな言葉があるのかわからない・・・
という方も多いはず。
ということで今回は、結婚式ではよくないとされている忌み言葉や重ね言葉の一覧を紹介していきながら、言い換え例やポイントをまとめていきたいと思います!
目次
忌み言葉・重ね言葉とは?
忌み言葉の読み方は「いみことば」と言い、不幸や別れを連想させるような縁起の悪い言葉や漢字のことを指します。
重ね言葉とは、同じ言葉や意味を重ねることで、悲しい事柄や再婚を連想させる言葉です。

つまり、縁起がよくない言葉ということですね!
最近はそこまで重視されているわけではありませんが、年配の方だと気になる方が多いようで、できるだけ使わない方がいいとされています。
結婚式では、スピーチやお祝いのメッセージなどをはじめ、招待状や席次表など、文章を話したり書いたりする機会が意外と多いです!
忌み言葉や重ね言葉は普段あまり馴染みがないかもしれないので、どんな言葉があるのかしっかりチェックしておきましょう!
忌み言葉一覧!正しい言い換え方と表現の仕方
意外にも、日常生活で普通に使っていた言葉などが、結婚式の場では忌み言葉になってしまうことがあります!
まずはそんな忌み言葉の一覧と、言い換え例・表現方法をまとめていきますのでご参考ください!
忌み言葉 | 言い換え例 |
終わる | お開きにする ゴールを迎える |
帰る | 失礼する 帰省する |
戻る | 赴く |
最後に | 結びに |
忙しい | ご多用 |
飽きる | 満足する |
お返事 | ご一報 ご報告 |
別れる 離れる 離婚する | 新たな道を進む 独立する |
壊れる 崩れる | 形が変わる 変化する |
去年 | 昨年 |
嫌い | 得意ではない 好きではない |
泣く | 涙する 涙がほほを伝う |
薄い | 厚くない |
四(し) | 四(よん) |
九(く) | 九(ここのつ) |
分ける | 分担する |
冷える | 温かいうちに |
絶えない | たえない いっぱい 満ちる |
行く | 伺う |
再び | 今一度 |
悲しい | せつない |
負ける | 勝てない |
また、結婚式に使われやすい文章の言い換え例もまとめてみました。
忌み言葉 | 言い換え例 |
ケーキを切る | ケーキにナイフを入れる |
スタートを切る | スタートラインに立つ |
料理が冷めないように | 料理が温かいうちに |
花びらが散る | 花びらが舞う |
職場を離れる | 家庭に入る |
この言葉を贈ります | この言葉をはなむけといたします |
月日が流れる | 月日が経過する |
時が流れる | 時がたつ |
~になってしまう | ~になり |
最後になりますが | 結びになりますが |
お忙しいところ | ご多用のところ |
笑顔の絶えない家庭 | 笑顔に満ちた家庭 |
今日を忘れずに | 今日を心にとどめて |
くり返しますが | 先ほども申しましたが |
子供ができる | 新しい命を授かる |
思い切って | いっそのこと |
音楽が流れる | 音楽が聞こえる |
帰る | 失礼する おいとまする |
撮る | 撮影する |
取る | 手にする |
残る | あり余る |
「これもあれも忌み言葉だったの!?」と驚かれている方も多いかもしれませんが、忌み言葉は簡単にまとめると次の3つの性質に分類されます。
- 終わる・最後・絶える:終焉を連想させる言葉
- 離れる・帰る・切れる:離別を連想させる言葉
- 嫌い・負ける:ネガティブな意味を持つ言葉
また、「忘れる」や「忙しい」などは、文字の中に「亡」の字が、「去年」は「去る」の文字が含まれているため縁起が悪いとされています。
縁起の悪い意味を持っていないとついつい使ってしまいがちですが、漢字で書いたときに縁起が悪くなってしまうパターンの文字もあるので気をつけましょう!
一覧にもまとめましたが、四(死)、九(苦)、死ぬ、亡くなる、終わる、消える、絶える、倒れる、去る、滅びる、弔う、葬儀、散る、仏など・・・
終焉や死を連想させるような言葉も使用してはいけません。
死を連想する言葉以外にも、不幸や不吉なことを連想する言葉やネガティブな言葉も好ましくないとされています。
落ちる、欠ける、捨てる、無くなる、病気、悪い、負ける、飽きる、冷える、涙などですね。
こういった忌み言葉すべてを使わないようにする!というのはなかなか難しいと思いますが、できるだけ言わないように意識してみましょう。
重ね言葉一覧!好ましい言い換え例
同じ言葉を重ねる重ね言葉は何回もある祝い事にはいいとされていますが、結婚式の場合は1回きりが望ましいたNGとされています。

特に重ね言葉は日常的についつい使ってしまいがちなものが多いですよね~!
重ね言葉 | 言い換え例 |
さまざま | 多様 多種多様 |
くれぐれも | どうぞ どうか あらためて |
たびたび | 何度も 幾度も 頻繁に 立てつづけに |
重々 | ことあるごとに |
次々と | ひっきりなしに 順に |
どんどん | 積極的に たっぷり |
もともと | 元来 |
わざわざ | ありがたく そのために 特別に |
またまた | 引き続き |
ますます | 一段と より一層と |
ますますお幸せに | 末永くお幸せに |
また | 今一度 並びに さらに |
再び | あらためて |
もう一度 | 今一度 あらためて |
返すがえす | 幾度も 何度も |
重ねる | 加える |
重ねがさね | あわせて |
繰り返す | 定期的に行う |
あまり気にしすぎてもしゃべれなくなってしまうので、そこまで気にする必要はないかと思いますが、できるだけ気を付けてみましょう。
忌み言葉や重ね言葉ってそこまで気にする必要あるの?
冒頭でもお話しましたが、正直なところ最近では忌み言葉や重ね言葉をそこまで気にしている人はいません。

後から気づいたのですが、私も花嫁の手紙で結構忌み言葉重ね言葉使っていました(笑)

けど、プランナーから注意されたり誰かに厳しいことを言われたりすることもなかったよね。
若い方が多い結婚式の場合は、そもそも忌み言葉や重ね言葉の存在を知らない人も多いので、あまり気にしなくていいかもしれません。
とはいうものの、結婚式はさまざまな年代の人が参加をするものです。
特に年配の方が多い場合は忌み言葉や重ね言葉を使わないよう心掛けてみましょう。
チェックしておきたい4つのポイント
- 忌み言葉や重ね言葉を使わずに原稿を作る方法
- ついつい忌み言葉を使ってしまったときの対処法
以上の二つのポイントをまとめました!
忌み言葉チェックツールを使う
- スピーチ
- 花嫁の手紙
- 招待状
- 席次表
- プロフィールブック
など、原稿や下書きをすると思いますが、読み返していちいち一語一語忌み言葉を確認するのは難しいです。

肉眼だと見逃しが怖いですしね!
そんなときは、忌み言葉の自動チェックツールを使いましょう!
文章を入力するだけで自動的に忌み言葉を見つけてくれます。
無料で使えるものもあるので、自分の使いやすいものを見つけて利用しましょう!
上司・主賓の方は特に意識する
上司や主賓の立場としてスピーチをされる機会がある方は、特に忌み言葉の使用に気を付けましょう!
特に上司や主賓のスピーチは会場全体が注目しているため、間違いが目立つことはもちろん、若い方に比べて人生経験が豊富な方が忌み言葉や重ね言葉を多用してしまうと恥ずかしいです。
忌み言葉を使ってしまったときは一言お詫びする
原稿や下書きなどでは忌み言葉のチェックが完璧だったとしても、ついつい使ってしまうタイミングもあるかもしれません。
そんなときは、その場ですぐにお詫びをして訂正すればOK!
ごまかそうとするとかえって格好悪いです。
「失礼しました」とお詫びをして、再度話を進めていきましょう。
気づかれていない場合はスルーでOK
自分では気づいた場合でも、ゲストが気づいていないのであれば、とりあえずは話を進めましょう。
話の途中で謝罪をしてしまうと、逆に「何に対して謝ったのだろう?」と不思議がられることもあります。
そのため、スピーチの最後に一言謝罪と訂正を入れる方法でもいいでしょう。
忌み言葉&重ね言葉だけじゃない!結婚式の場で避けるべき話題
忌み言葉だけではなく、結婚式には避けた方がいい“話題”もいくつかあります。
せっかくのお祝いの場なのに、空気が悪くなってしまったら嫌ですよね・・・。
気持ちよい時間をお互いに過ごすためにも、下記の話題は避けるようにしましょう!
過去の恋愛話や暴露話
例えば、学生時代の友人の結婚式でスピーチをするときなど・・・
懐かしいエピソードを披露したくなる気持ちもわかりますが、過去の恋愛話や暴露話は絶対にNG!
常識的に考えればわかるかと思いますが、特に本人が不快に思う内容や不名誉な内容が含まれているエピソードは避けましょう。

結婚式はお祝いの場ですからね!
もし心配であれば、本人にあらかじめ「この話はしてもいい?」と確認を取っておくといいかもしれません。
武勇伝や自慢話
武勇伝や自慢話も結婚式の場ではNG!
自分自身もそうですが、新郎新婦に対してもあまり好ましくありません。
例えば、「新婦は○○大学を首席で卒業した」「新郎は○○会社で役員を務めている」などの話はついついしてしまいがちですが、自慢だと受け取られてしまう可能性があります。
褒めることは良いことではありますが、結婚式というシーンである以上、肩書や環境などよりも人格やパーソナルなことを褒める方が理想的です。
「新郎の○○さんとは高校時代同じクラスでしたが、当時私は学級委員長を務めており・・・」など、自分中心の話になってしまうのもNGです。
新郎新婦の子作りに関する話
おめでたい話ではあるのでついついしてしまいがちですが、「二人の赤ちゃんを楽しみにしています」など新郎新婦の子作りに関する話題は避けた方が無難です。

妊娠や出産の話題はデリケートですからね。
もしかしたら新婦が妊娠しづらい体質で大変な思いをしているかもしれませんし、そもそも子供を作る予定がない夫婦もいます。
こういった事情を抱えている人からすると、小作りは触れてほしくない話題になるので気をつけましょう。
特に妊娠や出産に関しての話題は、女性に社会的なプレッシャーを与えてしまうことがあります。
下ネタ
砕けた雰囲気でスピーチをしたい!という気持ちもわかりますが、結婚式はあくまでフォーマルなものです。
親しい友人だけの二次会であればいいかもしれませんが、両家の親族や仕事関係の方がいる席で下品な話題をするのはかなり失礼に当たります。
受けているように思えるかもしれませんが、気分を害してしまう方が少なからずいるということを忘れないでくださいね。
まとめ
結婚式で使用してはいけない忌み言葉や重ね言葉には、意外と日常生活でよく使うような言葉が多いです。
最近ではそこまで気にする人もいませんが、できるだけ使わないように心がけましょう。
今回は言い換え例も一緒に紹介していきましたので、原稿作成や下書きの際にぜひお役立てくださいね!
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